思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
2ページ/3ページ




どういうつもりと言われても…さよならのつもりとしか…。

でもそれを言うと怒るだろうし…。

「黙ってんじゃねーよ」

…どっちにしろ怒るみたいだ。

これだから最近の若者はキレやすいだとか言われちゃうんだよ。

「ご、ごめんなさい…」

心には思ってなくても謝っておく事が保身の為に良い事だと小学校5年生の時に学んだ。

いつも通り縮こまって、嵐が過ぎ去るのを待つ。

「あんたそればっかだよね」

「ロボットみたい」

「他に言う事無いわけ?」

ほ、他に言う事…だと…!?

なんだコイツらいつの間にレベルアップしていたんだ。

ああ、私がバージョンアップしたから彼女達もバージョンアップしたのね。

「す、すみませんでした…」

「なんも変わってないんだけど?」

「てか意味一緒じゃん」

何が面白いのか分からないけどけらけらと笑いだす3人。

不可解だ。

「何やってんだよ」

ここにはいないはずの声がかかり、顔を向ければなんと、剣城君。

「あ、」

小さく声を洩らし、ヤバイと気付いた。

何がヤバいかって、私も彼女達もまとめてボコされるかもしれないという事だ。

不機嫌そうに見ている…多分見ているだ。

睨んでいる様にも見えるけど見ている…じゃないと私怖くて話しかけらんない。

「いこ」

彼女達の内の一人が剣城君を見て、友人達に声を掛け、去っていった。

「剣城君遅くてごめんね」

「あんたホントにいじめられてんだな」

え、何急に。

いじめられてるの知ってる癖に何を今更言い出すんだ。

分かりきった事を言われるのは結構辛いんだぞ。



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ