思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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「泉ちゃん、」

テレビから前半終了のホイッスルの音が鳴る。

まるで、私とゆっちーに制止をかけるかのようだった。

私とゆっちーはハッとした。

「わ、私ちょっと飲みのも買ってきますっ!」

直ぐに立ち上がり、私は病室を出て走り出した。

今私何しようとした…?

なんだこれ…鼓動が速い。

心拍数の高さは走った所為にしよう。

じゃないと困る。

俺はもう逃げないって決めたんだとかオーバーに剣城君に宣言したけどこれはもう逃げるべきだったんだと思う。

そう言えば飲み物を買うとか言って病室出たのに財布は病室にある鞄の中だ。

ああ、やってしまった…。

ポケットの中を何かないかと手さぐりで探すが、ハンカチとティッシュ、それから携帯しかない。

元々小銭だけとかポケットに入れる主義じゃないし、音が五月蠅い上に重くなるからって入れようとすら考えなかった。

そうだよ、こういう時小銭があると便利なんだよ。

入れておけばよかったな…。

ホイッスルに感謝しながらも、試合が終わるまでどういう態度取ろうかとちょっと悩みながらとぼとぼと病室に向かった。

病室に戻ったはいいが、ゆっちーとの会話だとか、試合の流れだとか良く分らないまま終わった。

緊張のし過ぎってやつだ。

取り敢えず、雷門が勝ったって事は把握している。








病室のデジャヴ


(既視感、という奴でしょうか。)

(でもこれは事故と言えるのだろうか…。)



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