思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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「どうして?」

「だって人を好きになるのを諦めるって事でだろ?」

成る程、そういう考えもあるか…。

私、今まで人間嫌いだと思ってた。

私はどうやら自分が思っていたよりも人間嫌いではないようだ。

そっか、私人間好きなのか。

私今日から人ラブ!って言って生きていこう。

そして女の子の携帯を踏む事を趣味にするんだ。

「でも私なんかと付き合いたいって思ってくれる人がいるのでしょうか?いくら私が好いても嫌われてたら意味ないです」

意味がない。

果たしてそうなのか。

大事なのは両想いじゃなくて、人が好きである事じゃないのか…?

うわ、私今いいこと言った!

今ので台無しだけど。

「じゃあ俺が泉ちゃんを好きって言ったら?」

「えっ?」

「泉ちゃんが好き」

ゆっちーの目元は剣城君と似ている…いや、剣城君がゆっちーに似たのか。

いつもみたいに優しい目元じゃなくてキリッっとして、剣城君みたいだ。

「嬉しいです」

自然と笑みが溢れる。

頬がポッポッする。

「家族以外にそういう事言われるのは小学校の低学年以来です」

「俺と付き合いたいと思った?」

「…ゆっちーってストレートですね」

折角上手く誤魔化せたと思ったのに。

うざったい天然を装うつもりはないが、そういうのなしでもいいと思っていた。

転じてあってもいいけど、それはつまり執着を意味する事だ。

以前女性警官(例の露出狂にあった後に相談しに行ったわ)には異性とのお付き合いには注意しろと教わった。

別に露出狂と付き合っていた訳じゃないのでなんとも言えない。

けどデートDVの話をしてもらったり、一人暮らしの女性が空き巣に入られないようにするための方法とかも教わった。

男性の下着を干すだとか、カーテンはピンクとかダメで遮光カーテンにするべきだとか、窓側に可愛いぬいぐるみとか置いておかないとか…私別に一人暮らしじゃないんですけどね!

「そうしないと泉ちゃんは誤魔化すでしょう?」

どうやら私の行動パターンは読まれてるらしい。

「ひとつ聞いていいですか?」

「何?」

きょとんとした顔。

ゆっちー可愛い。

爽やか系年上お兄さん素敵。



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