思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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待合室で鬼道監督を待っていれば、拓人君は緊急手術だそうだ。

手術!?

そんなに酷いのか拓人君!

「まだ終わらないんですかね…?いくらなんでも長すぎですよ…」

速水君がすっかりいつものネガティブに戻ってしまった。

決勝に向かって頑張るって言った時にはあんなにポジティブだったのに…。

「簡単な手術でも最低3時間はかかるって聞いた事あるから…」

黒子とるのにだってそれなりに時間かかるって言ってたし、うん。

「織武さんは心配じゃないんですか?」

「そりゃあ心配だけど医者に適当な手術されたら私怒るし」

マジ私おこだからね。

私がマジおことか言うと新鮮過ぎて違和感。

取り合えず、マジおこじゃすまさないわ。

医者訴えるね。

起訴だよ起訴。

「キャプテン…」

「おわったぜよ!」

手術中のランプが消え、ドアから手術着を着た中年の男が出てきた。

皆が彼の周りに集まり、話を待っている。

男はゆるゆると首を横に振った。

その瞬間ぞっとした。

まさか、そんな…。

手術室から救急カートで拓人君が運び出されてきた。

意識はない。

頭に被されてるやつ見て割烹着来た給食センターのおばちゃんみたいだとか思って笑いが漏れそうになったのは非常に不謹慎だという自覚はある。

こういうシリアスなのに対してつい笑いが出てしまうのが私の悪い所なんだが、これはもう治しようがない。

だってこんなの絶対おかしいもん。

「手術は成功よ。もう心配ないわ」



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