思い出した、人類は皆平等だった
□思い出した、人類は皆平等だった
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拓人君が欠けた途端にチームの動きが悪くなった。
どれくらい酷いかと言うと最早これはお通夜だと思うんだ。
なにこれ葬式?
鬼道監督が突然立ち上がり、大声を上げた。
「やっぱり指揮者がいないとだめなんですかね?」
なんて音楽の知識もない癖に賢者モードになってみたり。
そこに剣城君の襲撃でやめてしまった部員や円堂監督が戻ってきた。
円堂監督を見た途端にみんなワラワラし出して…。
ホント男って単純だ。
これならなんとかなるさ。
…ってなんで私が松風君の口癖移ってるんだ。
松風君怖い。
円堂監督と拓人君の推薦で松風君が新キャプテンらしい…。
私はてっきり三国先輩辺りかなとか思っていたんだが、松風君か…。
確かにこの中では有力候補だけど、松風君の性格から言って誰かに命令するキャプテンって感じがあんまりしなかったんだよね。
その日から松風君をキャプテンとした練習が始まったのだが、決勝戦が近いのに苦戦してる。
初めのうちはこんな物なのかな。
多分慣れれば大丈夫…多分。
決勝戦これで勝てるのだろうか…。
うーん、悩み所だ。
本人も悩んでるみたいだし。
その辺の悩みは私にはどうにもできないし、
「円堂監督、剣城君が今日来てないんですけど…」
音無先生が言う。
そうですねぇ、居ないですねぇ。
「GPSで居場所特定しましょうか?」
「そんなことできるの?」
「はい、以前剣城君の携帯を操作して私からのアクセスを許可するに設定しておきましたから」
例の剣城君誘拐事件もこれで解決できましたし。
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