思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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そして後半戦が始まる。

ドラゴンリンクの選手が皆白髪の中で、GKの彼だけは異様に浮いていた。

可哀想に、いじめられているのか…。

大丈夫だ、私も仲間だ。

キックオフしたかと思えば雷門の陣地にボールを蹴り込んできた。

全く仲間がいないにも関わらずだ。

蘭丸君から浜野君、錦君へとパスが回り、錦君が敵陣へと向かって行く。

ここは通すまいと前線にいた4人が同時に化身を出した。

全てが精鋭兵ポーン。

何とも殺風景である。

きっとみんなチェスみたいなナイトとかに決まってる。

4人に一気に攻め込まれてしまい、三国先輩がほぼリンチ状態。

3人目の化身シュートは流石にキツイらしく、必殺技が間に合わない。

そこに天城先輩が立ちはだかり、アトランティスウォールで止めようとしたが力及ばす。

なんとか三国先輩がパンチングで弾くが、ボールは4人目に渡ってしまった。

これピンチだ。

再び向かって来たボールを三国先輩は安定のあるキャッチを選んだ。

相手に再び渡らないという意味ではいいが…。

なんとか足を踏ん張り、ボールの軌道を逸らしたが、勢いは止まる事無く。

三国先輩はゴールポストに背を打ち付けてしまった。

満身創痍でゴールを守ったが、医療班に運び出されてしまった。

コーナーキックから再開された。

蘭丸君がボールを奪おうと競り合うが、抜かれてしまう。

敵が抜いたと油断した隙に車田先輩がボールを奪った。

一気に上がり、敵陣て戦うという作戦に出たようだ。

その作戦が上手くいっている。

ボールを持ったまま松風君がGKと1対1になった。

「魔神ペガサスアーク!」

「図に乗るな虫けら共が。いでよ賢王キンブバーン!キングファイア!」

シュートが止められてしまった。

選手全員が化身を出した。

あ、チェス駒だけかと思ったら他にもいたのね。

化身出して自分ら凄いですアピール?

腹立つわ。

KPの彼が急にボールを松風君に向かって蹴ったが、それを倉間君が庇うように前に出た。

ボールは倉間君のお陰で松風君にあたる事はなかった。

そこからただ相手にダメージを与える為だけにボールを蹴りだした。

まるでチームがまとまる前の試合のようだ。




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