不浄の華は絶闇で毒を孕む

□不浄の華は絶闇で毒を孕む
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豪炎寺は少し怪訝そうに、瞳を細めた。



「円堂?」



それ程鈍い訳ではないようで、円堂の変化に豪炎寺は直ぐに気付いた。



「サッカーやろうぜ」



円堂は復唱した。



そして一方的に持っていたサッカーボールを蹴る。



豪炎寺は一瞬目を見開いたが、反射的にボールを受け止めた。



円堂の蹴ったボールは豪炎寺の脚の下。



「へぇ、やっぱり強いじゃねぇか」



俺は隠そうともせず口角を上げた。



普段のオレとは違う笑み、口調、態度、雰囲気だった。



「円、堂...?」



豪炎寺は戸惑う様に円堂を見る。



ああ、この笑い方が原因だと分かっていながらも、それを今更隠そうなどと思わない、思えない。



円堂は豪炎寺に近付き、少し背の高い豪炎寺を見上げた。



豪炎寺が一歩後ろへ下がったが、それ以上は行かせないと制服を掴んだ。



「サッカー、嫌いじゃねぇだろ?」



ぐっと制服を掴む手に力を込めて顔を近付けた。



「放せ、」







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