不浄の華は絶闇で毒を孕む

□不浄の華は絶闇で毒を孕む
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すべてが一方的だった。



ふらりと俺は立ち上がった。



ああ、汚れた。



普段からタイヤで特訓している為、この程度の衝撃で痛みを抱える程軟な鍛え方などしていない。



「どうした、早く出て来ないと...潰す」



鬼道が再びボールを蹴った。



「こんなの...サッカーじゃないっ!!」



立ち上がった風丸は円堂の前に飛び出し、庇った。



ああ、可哀想に。



そして同時にコイツも仲間にしようと思った。



俺を裏切らないと思えたからだ。



昔から風丸は俺に付いて来た。



まるで依存するかのように。



中学になってからはあまり傍にいなかったが、それはきっと風丸なりの気持ちの切り替えなんだと思う。



「お前の気持ち受け止めたぜ。絶対このゴールは守ってみせるっ!!」



円堂は風丸を地面に横たえさせた。



「フン、一度として守れてないが」



実力の差を散々見せ付けられ、周りの仲間は皆倒れてしまった。



生徒達が諦めかけていた。



やっぱり無理なんだと。



その孤独感に負け、恐怖した目金はグラウンドから逃走し、ユニフォームを脱ぎ捨てた。



さぁ、お前の出番だ...豪炎寺。








劇的な結果を待つ



(劇が終わるまで、)


(俺はオレを演じ続ける。)








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