少女XX

□少女XX
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ドアが壊れるかと思うくらいの勢いで開いた。


騒音に近い音に少女の獣耳がピクリと動く。


自室には人が来る事なんてなかなかないものだから部屋にいない時と寝ている時以外鍵なんて掛けやしなくて。


レーゼは鍵を掛けなかった事を後悔した。


「珍しい子が来たって聞い...、」


ドアから入って来たのは重力に逆らった朱色の髪が印象的な少年だった。


朱色の少年はレーゼと一緒にいる裸の少女を見、裸の少女が父さんに聞いた珍しい子だと直ぐに理解した。


「ごめん、お邪魔だったね...。」


そう言って再びドアを閉めて部屋から出て行く。


「グ、グラン様っ!?」


自分達の客観的な見方を考えれば必然とそういう関係に見えるのだが、断じてそういう男と女のそれではない。


レーゼは今の状況の弁解をしようと朱色の少年...グランを呼び止める為に手を伸ばしたが、グランがドアを閉める方が早かった。


そして数秒後に再びドアが開き、ピーコックグリーンの瞳がこちらを覗いていた。


「グ、グラン様?何しているんですか?」


レーゼは若干顔をひきつらせた。


この学園ではある程度の上下関係が決まっていた。


レーゼのチーム、ジェミニストームは最下層。
敬語は欠かせない。


いつも思うがグランの行動はレーゼには予測不可能意味不明で、その行動の意味が分からなかった。


それをランクが違うからと適当に理由を付けて理由を考えなかった。


グランは再びレーゼの自室に入り、レーゼの隣にいる少女を上から下まで見た。


「イメージしてたのとはちょっと違うかな。」


レーゼと違って少女を見定めるようにじっくりと見たグランは少女の体にあるものを見つけた。


内太股に数字が描いてあった。


「781229?なんか実験体の番号みたいだね。」


グランがレーゼを見れば若干頬が赤い。


グランはレーゼが女の子に慣れてないのだと知る。


通常ならレーゼの反応が普通なのだが、何しろエイリア学園は規格外の生徒ばかりで一般の言葉は意味をなさなかった。




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