少女XX

□少女XX
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レーゼはエミリーにサッカーを教えようとした。


ここにいる限りサッカーに関わらなくてはいけないからだ。


まずはルールと思うも口では何時間かかるだろうか?


こういう場合は本や映像を見せるのが一番だと思った。


レーゼはエミリーを連れて図書室に来ていた。


ここになら沢山の本がある。


レーゼが教えなくても本が教えてくれる。


レーゼはエミリーに辞書や百科事典など分厚い本を渡していく。


エミリーはレーゼの思った以上に力があった。


広辞苑に加え、百科事典を三冊も持っているのに表情一つ変える事なかった。


痩せ我慢かと思えば筋肉独特の震え等もない。


そう言えば、エミリーは自分の蹴ったボールを蹴り返した怪力だなと思い返す。


レーゼは練習に戻る事を告げると図書室を出た。


少女はその場に座り、本を広げた。


少女は読んでいるとは思えないスピードでページを捲っていく。


本当に読んでいるのなら尋常じゃないスピードだ。


少女は25分も経たない内に広辞苑を読みきった。


しかもただ読んだだけではなく、2988ページ24万項目を暗記したのだ。


少女は続いて百科事典に手を付け始めた。


ひたすらページを捲り続ける。


エミリーが百科事典の11巻の34ページ目の2行目を読んでいる時にエミリーは声をかけられた。


「机で読んだ方がいい、汚れる。」


何がとは言わなかった。


エミリーは顔を上げ、話し掛けてきた人物を見る。


錆浅葱色の瞳と目が合う。


裏葉色の髪。


エミリーは早速覚えたばかりの言葉を使用していく。


『机の所に、行く...。』


エミリーは広辞苑と積んでいた本の内の10冊積んである百科事典をもとの場所に戻していく。


後読まなければいけない本は今読んでいる本も含め12冊ある。




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