少女XX

□少女XX
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だが12冊を全部同時に持っていく事は出来ない。


百科事典を4冊持ち、まだいけるかとチラチラと百科事典を見る。


「また後で持ってくればいいだろう。」


彼の言葉にエミリーは頷き、後で持ってくる、と呟いた。


エミリーは机に百科事典を置くと、椅子に座って先程のページから無言で読み始める。


1秒毎にペラペラと捲られるページ。


読んでいると言うより探している様に見えた。


「君は何処のチームだ?」


『私、は...レーゼと一緒...、』


彼はエミリーが自分のチームのキャプテンに敬称を着けなかった事を不思議に思ったが其ほど気にはなかなかった。


「ジェミニストームか。」


レーゼのチームはジェミニストームと言うのか。


覚えておこう。


彼はエミリーから1メール程離れ、部屋を出ようとしたが、足を止めてエミリーを見た。


「私はダイアモンドダストのキャプテン、ガゼルだ。」


エミリーは本から顔を上げてガセルを見た。


『...私は、エミリー。』


エミリーは名乗ると再び本に目を落とし、ページをペラペラと捲り始める。


ガセルは滅多にしないが、エミリーの調べものを手伝おうと思い、声を掛けた。


「何を調べている?」


『全て。』


しかしエミリーから返ってきた言葉はあまりにも漠然としていて調べ切れない。


「全て?」


ガゼルはエミリーの言葉を反復した。


『そう全て。』


全てを知るならばきっとエミリー自身にしか出来ないだろう。


「ならインターネットを利用するといい。」


ガゼルはそれだけ言うと図書室を出て行った。


再びエミリーはページを捲り出した。








言葉を覚える



(なんだかふわふわする...。)


(落ち着くっていうんだっけ?)








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