少女XX
□少女XX
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エミリーはパスワードを入力する為の機械に手の平を当て集中した。
エミリーは目を開けると迷うことなく入力し、パスワードを解いた。
レーゼは驚きエミリーに問う。
「どうして分かった?」
「分かったから」
ルパン三世になれるな、と冗談めかして言えばエミリーは首を傾げた。
ルパン三世を知らないようだ。
冗談が通じない。
エミリーは問題の部屋に入ると機械を弄りだした。
どんどん機械を分解していく。
「や、やめろ!エミリー!」
エミリーはレーゼの制止の声も聞かずに更に分解していく。
もう元には戻せないと思った。
修理は専門知識のある人間にしか出来ない事だから。
しかしエミリーは配線を変えてからまた機械を組み立てていく。
20分程度だ。
たったそれだけの短い時間で直したのだ。
いよいよ本格的にエミリーがわからなくなってきた。
予備電力ではなく、元のいつもと変わらない電力で全てが作動していく。
どうやってやったかを聞けばエミリーはきっと出来たからなんて意味のない説明をするか、専門的機械の話をしだしそうだ。
だからとりあえず誉める事にした。
「よくやった」
少女が分からない
(本当は言葉が分からないとか記憶がないとか、)
(嘘なんだろう?)
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