少女XX

□少女XX
1ページ/2ページ






エミリーを保護し、吹雪を仲間に加え、イナズマキャラバンは出発した。


イナズマキャラバンは途中エミリーが誘拐された場所による事に。


エミリーはイナズマキャラバンから真っ先に降りると辺りを見回した。


遅れてイナズマキャラバンから雷門イレブンが降りる。


近くに学校が見えた。


エミリーは森の方を見た。


そのまま森に入る。


「何処へ行くつもり?」


瞳子はエミリーの背中に問う。


エミリーはくるりと振り返り、無表情に言う。


「友達を探すの」


エミリーはまた前を向き、歩き出した。


その後を雷門イレブンが追う。


「ホントにこんな所に友達がいんのかよ?罠じゃねぇだろうな?」


染岡は怪訝そうに言った。


「貴方達が私を信用していないのは知っている。私も貴方達を信用していないもの」


それにレーゼは誰も信用するなと言った。


それがどの範囲かはレーゼがいなくなった今では謎のままだ。


レーゼがいない今その約束が有効かも謎だ。


時効の成立はいつだろうか?


「どうすれば貴方の信用を得られる?」


「それは私にも謎」


エミリーはそう言うと同時に足を止めた。


見付けた。


自分よりも速めの心音。


こちらの様子を伺っている。


人数が多いから警戒しているのだ。


遂には低く唸り始めた。


慣れない獣の声に雷門イレブンの緊張が高まる。


エミリーは更に前に踏み出した。


そして動物の言葉を話し出す。


《姿を見せて》


歌声のようにエミリーの口から奏でられた言葉に木の影から狼が姿を現す。


一匹ではない。


二匹三匹と姿を現した。


狼の登場に雷門イレブンは驚いた。


ほとんどが狼なんて見るのは初めてだ。



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ