少女XX
□少女XX
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「イプシロンから襲撃予告?」
「ええ、京都の漫遊寺中にあったらしいわ」
瞳子監督は更に言葉を付け加えた。
漫遊寺中の学校方針で対抗試合をしないが、FFに出ていれば優勝候補になり得るような強豪らしい。
イプシロンを倒し、エイリア学園の真の狙いを知る為にイナズマキャラバンは京都の漫遊寺中に向かった。
漫遊寺中に着て驚いた。
まるでイプシロンの襲撃予告を知らないかのように、漫遊寺中の生徒達はのんびりとしていた。
「とにかくサッカー部を探そうぜ」
「サッカー部は奥の道場みたいだよ」
その言葉に声の主を見た。
吹雪は二人の女子生徒に挟まれてニコニコと笑っていた。
女子生徒は頬に朱を滲ませていた。
蹴球道場と言う文字を見つけ、走り出した雷門イレブンだが、何もないところで滑って、まるで座布団を重ねるように人が次々に重なる。
最後尾にいたエミリーと鬼道には辛うじて被害が及ばなかった。
「お、重い...」
「苦しいでヤンス...」
そんな中目金が怪我してしまった。
「ウッシッシ。ざあまみろFFで優勝したからっていい気になって」
声のした方を見れば小柄な少年がワックスを持って笑っていた。
塔子が小柄な少年を追いかけるが、その先には落とし穴があり、塔子はまんまと小柄な少年の思い通り落とし穴に落ちた。
小柄な少年はもう一度塔子を馬鹿にしてから姿を消した。
小柄な少年が姿を消した後にサッカー部の男子生徒がやって来て代わりに謝罪した。
まるで親みたいだ。
そして先程の少年について知った事がいくつかあった。
小柄な少年の名前が木暮と言い、少々どころかかなりのひねくれた性格の持ち主だと言う事。
「木暮は幼い頃親に裏切られたようで...」
彼はそう言って言葉を濁した。
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