少女XX

□少女XX
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いつの間にかイナズマキャラバンに乗り込んでいた木暮が原因で漫遊寺中に連絡を取る為にコンビニの前で停車していた。


イナズマキャラバンの中では木暮のイタズラが炸裂して音無の声が響くのだった。


稲妻町に向けて出発したものの、瞳子監督の言葉にUターンするはめになった。


何でも響木監督から連絡があったらしい。


「影山が脱走し、愛媛に真・帝国学園を建設した!?」


「影山?」


知らない名前だ。


エミリー彼らの会話に耳を貸し始めた。


影山の悪行について話される。


「あいつは卑怯が服を着て歩いているような男さ」


卑怯が服を着て歩いているとはどういう事だろうか?


卑怯とは服を着たりしない。


「卑怯が服着て歩いてる?」


鬼道の憎しみの隠った瞳がエミリーを捉えた。


「卑怯の象徴と言う事だ」


鬼道のフォローの言葉にエミリーは頷いた。


愛媛でイナズマキャラバンを停車していればラフな格好をした少年が声をかけてきた。


「愛媛まで時間かかりすぎじゃねェ?」


不動は第一声に言った言葉は案外気に障る。


「俺、不動明王って言うんだけどさ。俺の名前でメール送ったらここまで来たのかよ?響木の名前を出したからいろいろ調べて愛媛まで来る気になったんだろ?」


「そうね。貴方の目的は何なの?」


冷静に瞳子監督は対処した。


「アンタ等を真・帝国学園にご招待しようと思ってよ?」


不動は鬼道を見てニヤリと笑みを浮かべた。


「アンタ、鬼道有人だろ?真・帝国にはアンタの為のスペシャルゲストがいるんだ」


スペシャルゲストだと?と鬼道は怪訝そうに復唱した。


「かつての帝国学園のお仲間さ」


軽い調子で言われた言葉など信用出来るはずがない。


ましてや初対面の相手の話など。


「ありえない。影山の汚さを一番分かっている帝国イレブンがアイツに従う訳がない」


キュッと拳に力が入る。


ありえない、と心の中で復唱して胸に広がるモヤモヤ感を抑え込んだ。


そうでもしないと今すぐに目の前の不動にこの拳を打ち付けてしまいそうだった。


「知りたければその目で確かめな」


鬼道の様子を面白そうに眺めながら言う不動をやはり殴っておいた方がいいのかもしれない。


不動はエミリーに向き直ると口を開いた。


「アンタもお呼びだぜ、エミリー?」


「私?」


影山なんて人は知らない。


だから呼ばれる理由に心当たりなんてない。


「どうして?」


「それはついてからのお楽しみだぜ?」


ニヤリと笑う不動の真意は読めなかった。


頭を覗けば何か分かるだろうか?







ご招待



(知らない知らない、)


(分からない。)








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