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□花見で一杯
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「花見行かねェ?」

「おう、いいぜ。」


まさかのリズムで言葉を返されて、正直クラっときた。
年が明けてからというもの、お偉いさんの護衛だ!三月は決算だ!なんて言いながら、全くといっていいほど会えないまま四月を迎えた。
迎えたら迎えたで『春の交通取り締まり週間』…。



「あぁ〜、どっかに瞳孔開きっぱの銜え煙草した、口の悪い黒髪の警官落ちてないかな〜」


「落ちてるわけねーだろーが、ウゼェ独り言垂れ流してんじゃねェ。」


声がして振り返った先には、桜の風に吹かれながらほくそ笑む、男が一人。
思わず見とれて、照れ隠しに天パをかき混ぜる。

そーいや、去年の今ごろはいろんなやつと騒いで花見したっけか…なんて考えてたら、ふと思い付く。


「花見行かねェ?」
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