ろけっと
□ろけっと time.3
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忠「心配してねん。」
『心配されたない。あたしは大丈夫やから。』
忠「なんでそんな突っ張ってんねん。」
『突っ張ってへんよ。』
忠「イライラしてばっかやん。」
『もう、帰って。』
忠「帰らへん。」
『電話。』
忠「電話?」
『さっき、携帯に着信あったで。』
忠義は、自分の携帯を手に取り、中を確認した。
忠「ちょっと待っててや。」
『………。』
忠義は、携帯片手に部屋を出ていった。
あたしは、ソファに座った。
心配するって口だけ。
―ガチャ―
あたしは、部屋を出た。
忠義はベランダで電話をしていた。
笑ってる忠義が見えた。
あたしは、急いでその場から離れた。
―ガチャ、バタン―
家の外から、ベランダを見上げると。
あたしに背中を向けて、話し込んでる忠義がいた。
イライラの原因は、忠義やで。
あの子の着信には勝てない。
だったら軽々しく
心配だなんて言わないで
あたしの欲が増えるから。
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