ろけっと


□ろけっと time.7
2ページ/15ページ






『ごめん…。』





咄嗟に、忠義の腕を掴みあたしは言った。



―帰ろう…―



忠義は、ちょっとびっくりした感じだった。





内「…4人で、帰ろうや。」


忠「あ、うん…。やけど俺…。」


『……あの子と帰るん?』


忠「……うん。」


亮「やったら、しゃーないな。ほら、あい…帰ろうや。」


『……うん。』





あたしは、亮ちゃんに手を引かれ歩き出した。





内「大倉、ほんならね。亮ちゃん、待って。」




―――忠義side






「大倉くん、大丈夫?」


忠「あー、うん。俺らも帰ろう。」


「さっきの、横山さんやんな?大倉くんの幼なじみの。」


忠「……んー。」


「やっぱり、かわええ人やね。」


忠「うん。」


「横山さんって、めっちゃ人気あんねん、男子の中で。」


忠「そうなんや。」


「かわええし、小さいし、細いし。男子のツボやねんて(笑)」


忠「……そうか。」


「女子の間でも、好感持たれてんねんで。」


忠「うん。」


「モテるのに、飾らへんし。」


忠「本人、モテるなんて気づいてへんから。」


「そういうとこやねんなー、人気の秘訣(笑)」




俺は、あいが言ったことが頭から離れなくて、話しもろくに聞いてへんかった。



あいは、俺と距離置きたいんやないの?


幼なじみ辞めたんやないの?


やのに、あいはあんな悲しそうな、淋しそうな目を俺に向けてくる。


俺にどうせいいうねん。


俺やって…辛いねんで。







.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ