【 空と大地のヴィンクルム 】
□【0星球:プロローグ】
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とある銀河で、とある美しい惑星があった。
その惑星は、緑の大地と青い空に囲まれていて、空気も清く、自然が豊かであった。
“人間”という種族も存在していて、今ではもうすっかり知識や機械を自由自在に操り、動物界の頂点に居座っていた。
さて、ではその惑星に、“忘れ去られた物語”があるのをご存じだろうか…?
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遠い、遠い、気が遠くなるほどの遠い昔―…。
人間達がまだ、物の怪の類いや呪(まじな)いものを信じていた頃のこと。
その惑星に存在していた、とある小さな村に、人間に化けた“悪魔”がやってきたらしい。
世界を闇に染めようと降臨してきたその“悪魔”は、「人間と魔族の共存」という偽りの言葉で相手を油断させながら、全てを燃やしつくしていった。
力の差は歴然。
「もう駄目だ」、「もうお仕舞だ」と、誰もが思った…。
しかし、その時であった―。
何と、“龍神”様が姿を現し、その惑星の2人の人間に、“悪魔”に抵抗出来るほどの力を与えてくださったのである。
そして、その2人の人間は、見事に“悪魔”の野望を打ち破り、惑星に平和を取り戻した。
2人の人間はその後、“龍神”様に連れられて、星の彼方(かなた)へと消えていってしまいましたとさ―…。
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さぁ、本当にコレはただの物語なのか、何かの言い伝えなのか、伝説なのか…。
何処までが真実で、偽りなのか…。
その頃を生きた人間がもういない今、ソレは、誰にも分からない―…。
【0星球:プロローグ】 ―物語の始まり―
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