学校はお勉強するところ

□予言者
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月曜日のよく晴れた朝。
わたしのバックにはきちんと借りたCDが入っている。

授業は憂鬱だけど,芭蕉先生に会いに,学校へ行こう。

学校へ行く途中,お昼ご飯を買いにコンビニに寄る。
若鶏のゴマだれサラダパスタを購入した。


教室に入って席に座れば,前の席は鬼男。

「今日,席替えらしいな〜」

「そうなの??残念だな,せっかく後ろの席だったのに」

「だよな〜」

鬼男もうなだれた。

鬼男が言っていた通り,ホームルームから1限の頭まであみだくじで席替えが行われた。

「うそ,やった!また一番後ろの席ゲット!」

「あんぬずる〜」

「ずるくないよ〜!わたしツいてる!」

左に2つ机を移動しただけ。すごく楽だった。

「あんぬ,席そこ??」

「ええ,鬼男が隣!?」

「そうみたいだな」

「前の次は横ですか。鬼男仕組んでるでしょ??」

「誰が仕組むかあほ」

鬼男に頭を叩かれた。
乱暴者はモテないよと言ってやると,うるさい,お前だってモテないだろと言われた。

「鬼男が隣なのは不満だけど後ろの席で良ーかった!」

「はいはい,良かったね」

新しい席でまた授業が再開された。
教室の窓を見たらからりと晴れた空で,気持ち良くなって眠くなった。
そういう訳でさっそく寝ることにした。

「お前って本当によく寝るな〜」

お昼休み。
なぜか今日は,夕子と,それと鬼男と,鬼男の友達の萌山くんと食べた。
その場のノリだった。

「わたしは欲望に忠実なの〜」

コンビニ袋からサラダパスタと,ペットボトルの午後ティーを出した。

「あんぬちゃんと鬼男くんのお昼まったく同じ…!」

夕子が驚きながら言った。
わたしは言われて鬼男のお昼ご飯を見る。

鬼男の机には若鶏のゴマだれサラダパスタと,ペットボトルの午後ティー。
わたしはミルクティーで鬼男はストレートティー。

「やっぱりあんぬちゃんと鬼男くん,付き合ってるの??」

「付き合ってない!」

わたしの台詞が鬼男と丁度良くかぶった。

「それにしても気は合ってるよね」

萌山くんが穏やかに言った。


「こんな奴と気合ったって嬉しくない」

わたしは鬼男に『こんな奴』扱いされている。
なんて可哀想な子だと思った。



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