学校はお勉強するところ

□年下の超能力者
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テーブルの上のお皿が全て空になって1時間が経った頃、お開きになった。

「芭蕉先生、ごちそうさまでした!」

太子先輩と閻魔先輩が筆頭になってお礼を言った。

「はーい」

芭蕉先生は笑顔で応えた。
わたしもみんなに続いて、先生に「本当にごちそうさまでした」と言った。

先生は「いいって。あんぬちゃんは特に頑張ってたからね」と言った。

先生の笑顔、やっぱり好きだな、と思う。
胸が痛がゆいのを気のせいにしようと、視線を木々にずらし、意識を逸らす。

「あんぬ先輩、送っていきます」

妹子がわたしのそばに来て言ってきた。

「妹子の家、わたしん家の方向じゃないじゃん」

「気にしないでください。先輩は女の子なんですから」

阿部先生がわたしと妹子の会話を聞いて

「オレが送ってくぞ??小野もあんぬも」

「ありがとうございます、先生。でも僕が、先輩ん家のお母さんに用あって。だから2人で帰ります」

「ん??だからあんぬの家まで2人を乗せてくぞ」

「いや…。えーと、僕、あんぬ先輩と2人きりで帰りたいので失礼します」

妹子がわたしの手を引いて、「さようなら、また明日」と言いながら、みんながいる中を抜ける。
わたしも妹子につられて「さ、さようなら!じゃあね!」と手を振った。
阿部先生が唖然としてわたしと妹子を見ていた。
阿部先生、せっかくのご好意をごめんなさい。





「なに考えてるの??急に2人きりで帰りたいとか、わたしのお母さんに用あるとか嘘ついちゃって」

妹子が掴んでいたわたしの手を離し

「先輩、僕は分かっているんです。昨日、芭蕉先生と何かあったでしょう」

と言った。
妹子のセリフがあまりにも唐突すぎて、聞こえたセリフが幻聴なのかと思う。
でも幻聴ではなかったのだ。

「目が腫れぼったいのは寝不足じゃない。泣いたからでしょう。そして今日、先生とほとんどしゃべっていませんよね」

妹子が的を得たことを言う。
だから頭が追いつかない。

「あんぬ先輩は必死に隠しているようだけど僕は知ってます。あんぬ先輩が先生を好きなこと。あの人に恋愛感情を抱いたらいろいろ大変そうだと思ってましたけど、昨日ついに壁にぶち当たったというとこでしょうか」

当ててきた、正解を。


「なんで…」



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