読物 弐

□原田左之助の憂鬱
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原田左之助の一日は…
後輩に絡まれることから始まる…

「左之さんおはよッ」

「平助か?
今日は珍しく早いな」

「俺だって早く起きることくらいあるつーの」

「日頃から遅刻ばっかりしてっからそう言われんだよ」

左之助の言葉に少し膨れ気味になるがふとなにか思いついたらしく笑みを浮かべた…

「じゃあ左之さん
俺と賭けしようぜ」

「別にかまわねぇけど…なに賭けんだ?」

と左之助が問いかけると平助が楽しそうに応えた…

「左之さんとデートしたいッ!」

「デートッ!?」

平助の言葉に驚く左之助だが平助はこう言葉を続けた

「一度賭けするって言ったのに今更なしにするなんて男らしくないことは左之さんならしないよな?」

と更に追い撃ちをかけるような言葉をかけられると左之助は諦めたのか了承の言葉を言おうとした時タイミングよく総司が現れた

「こんな所で二人で話するなんて珍しいね
僕も混ぜてよ」

「総司…絶対わかってて来ただろッ!」

「決めつけはよくないよ
ねッ、左之さん」

「あぁ、まぁな」

いきなり現れた総司のお陰で話がそれて内心喜ぶ左之助だったが
次の総司の言葉で再び争いが巻き起こる…

「左之さんがデートしてくれるなら僕も遅刻なんてしないんだけどな」

と総司が言った瞬間平助が嘆いた

「総司!
やっぱりさっきの話聞いてたんじねぇか
それに左之さんに先に約束持ち掛けたの俺だかんな!」

「別に後先じゃなくて決めるのは左之さんだから僕は関係ないと思うな」

「そッ…それは…」

総司の発言に言い返せなくなった平助はシュンとうなだれた

「それより…
さっさと教室行かねぇと怒られんぞ?」

「そうだね
左之さんはさっきのこと考えておいてね」

と言うと総司はさっさと自分の教室へと行ってしまった…

「俺も教室行かねぇと
じゃあね左之さんまた昼休み行くからッ!」

そう言うと急いで教室へと戻って言った

「さて…
俺も行くとするか」

先程言われたことを考えつつ教室に戻って行くのであった…
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