読物

□油断は禁物
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「ひッ、人の胸掴むなんざ卑怯だぞ!!」

「知らねぇよ!!
だいたい原田、お前男じゃなかったのか!?」

「そうか…お前は原因を知らなかったのか…
んじゃ仕方ねぇか」

自分の胸を掴まれてしまったことに驚き自分の胸を腕で隠し不知火に罵声を浴びせるが、不知火も不知火で男だと思っていた左之助に胸があることに混乱していた
その様子を見た左之助は不知火には自分がこの姿になった原因がわからないということに気づき一人納得していた

「おい原田ッ!!
お前は女なのかそれとも男なのか答えろ」

「元は男だが今はわけあって女になっちまったんだよ」

不知火からの問い掛けにこのままでは拉致が明かないと思いとりあえず簡単に説明をすれば再び左之助は槍を構えた

「わけわかんねぇことがあったせいでシラケちまった…
今日のところは引いてやるが次は覚悟しとけよ」

「くそッ…逃げやがった…」

不知火はつまらなさそうに言えば銃をしまい去って行った…
その後ろ姿に思わず舌打ちをした
どうやら風間達も引き上げたのかこの場には新撰組しか残っていなかった

幹部達は左之助が心配で周りに駆け寄ってきたが左之助はそんなことに気づかぬほど、先程のことを思いだして顔を赤らめている姿があった
それを見た幹部達はなにがあったかを左之助は一向に答えずただ顔を赤らめて幹部達からの質問に逃れる姿がしばしば目撃されたのだった…
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