読物
□今日から女になりました
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左之助の声で何事かと新撰組幹部達が集まって来てしまった
｢おいｯ!、お前等なに騒いでんだ
さっさと飯食いに来い!!｣
｢土方さんｯ｣
｢なんだ原田起きてるじゃねぇ…か!?｣
土方が騒ぎを聞き付けていち早く左之助の部屋に入るのを止めようと新八と平助は声を荒げて土方の名を呼ぶがそれも虚しく左之助の部屋に入ってしまった
そして二人同様の反応をとり左之助の姿を数秒凝視した後、左之助にどうしてこうなったかを聞こうと口を開いた土方の言葉を遮るように後ろから来た人物によって阻止された
｢これは…どうやら成功したようですね｣
｢成功した?…山南さんそれはどういうことだ?｣
｢羅刹について研究していたんですが…遊び程度に作った薬を試したくなりましてね
原田君に実験台になってもらったんですよ｣
後ろからやって来た山南が左之助の姿を見るなり微笑を浮かべて左之助の姿を静かに見つめた
左之助は自分の姿を見つめる山南を睨みつけ先程まで着ていた着流しを再び着て山南に問い掛けた
｢山南さん…俺は元の男に戻れるのか?｣
｢それはわかりませんね…まだ試作品でしたし｣
山南を睨みつけながら問い掛けた左之助に山南は淡々と述べたのだ
山南の言葉を聞いた左之助はあまりのショックに気を失ってしまった
薄れゆく意識の中、左之助は思った…
‘あぁ…この姿で暫く過ごすのか’
などと思いながら意識を失った…