誇り高き太陽の華
□トランプ×再会×お人好し
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震える足も、歩き続ければ…
いつかは強くなるだろう。
トランプ×再会×お人好し
その後、シルクの道案内とベネディーの力を合わせて、障害を超えながら進む事…5時間。
2人は一階に辿り着いた。
重い扉がゆっくりと開いていく…
「ようやく着いたのね」
『いいか、俺の正体バラすんじゃねぇーぞ』
「わかってるわよ!」
2人は中へと一歩、足を踏み入れた…
トリックタワー、一階…
100番、レン。
三次試験通過、第3号――
所要時間、7時間28分。
『短いようで、長かったぜ…』
「約7時間でクリアするなんて、あなた化物よ?」
ベネディーはシルクの方を振り返りながら、前を指差す。
『俺が化物だったら、アイツらは一体なんだ』
「―――?」
指差す方向を見てみれば、2人の姿が合った。
男2人、仲良く?トランプをしている…
ヒソカとギタラクルだった。
「何…あの片方の人…釘だらけじゃない…」
ギギギ…とぎこちなく、こちらを振り向いたギタラクルは、カタカタカタ…っと微かに嗤いながら揺れる。
まるで操り人形みたいな動き方だ。
ギタラクルの不気味さに、シルクはベネディーの後ろにサッ…と隠れてしまう。
『何だよ?;』
「不気味よあの人…っ!;」
『大丈…――!』
シュッ…
風を切る音がして、何かがベネディー目掛けて飛んでくる…
ベネディーはそれをスッ…とキャッチしてみせる。
指の間には、トランプがキレイに挟まりキャッチされていた。
ヒソ「…どう、君も一緒に?」
『…あぁ、混ぜてもらうよ』
「え、ちょっ…!!」
ベネディーはそう言うと、2人の所まで歩く。
シルクは、後ろに引っ付いたまま、恐る恐る進んでいた。
ヒソカとギタラクルと円を描くようにして座る…
ヒソ「ババヌキだけど」
『何だっていいさ』
ヒソ「そう?」
くすり、と笑みを浮かべるヒソカは、器用な手付きでカードを切っていく。
さすがは、奇術師と言ったところか。
『一緒にやるか?』
「いい……見てる」
シルクはベネディーの背中にくっ付いて離れない。
よほどヒソカとギタラクルが怖いらしい…
ギ「……よく、クリア出来たね?」
「しゃ…喋ったッ…!!?;」
ギタラクルがいきなり喋った事に、シルクはかなり驚いている。
それにはベネディーもヒソカも、気にしていない様子…
『いや、それがよ』
ババヌキをしながら、ベネディーはカクカクシカジカと下りてくる間の出来事をギタラクル説明した。
ギ「アホ以外の何者でもないね」
『うるせぇーよ…』
ベネディーの極度の方向音痴に、さすがのヒソカも驚いていた。
ギ「やっぱりレンの方向音痴は、一生直らないよ」
『分かってるっての』
ギ「だけど…アホでお人好しなのは、直した方がいいよ」
『ヘイ、ヘイ』
ギ「……ムリか」
『………;』
じゃあ、言うなよ。とギタラクルを睨むベネディーだった。
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