逆ハー夢
□やらないか
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「なーなー、男テニのマネやってくれよー」
岳人がはなこに言う。
「まだそれ言ってるの?言ったでしょ、何で私なのって」
ここは氷帝学園中の男子テニス部レギュラー専用の部室。
部室では、レギュラー部員が輪を描いてはなこを囲んでいた。
「私じゃなくてもいいじゃない」
「そら、ダメやわ」
侑士がすかさず口を挟む。
「何でよ」
「俺ははなこにやってほしいねん」
「それは侑士の理由でしょ?岳人が誘ったの、私は岳人の理由を聞いてるの」
「だ、だから、俺は――「俺もはなこちゃんがE〜」
慈郎がはなこに抱きつく。
「わっちょ、ジロー!!急に危ないよ!!」
「せやでジロー!!自分ばっかりずるいわ!!俺に抱きつかせろ!!」
「えー、Eよー」
「私が断るわ。
…それに、岳人に聞いてるんだってば」
「俺ははなこが――「自分もはなこさんがいいッス!宍戸さんもそう思いますよね!!」
なぜか宍戸にフる長太郎。
「ん…?あ、おう…///ま、まぁ…俺は別に…いいけど…よ…///」
口ごもる宍戸。
「はっきりせん奴やなぁ…宍戸もはなこの方が嬉しいんやろ?」
「バッ…う、嬉しいとかじゃねーよ!!」
とか言いながら顔が赤くなってる宍戸、15歳。
「ホンマかいなー?いつもはなこのこと見とるくせに」
「い、いつも見てんのか!?」
「せやで、岳人。宍戸はいつもはなこを見かけるたびに見つめとるで」
「宍戸さん…」
哀れむような顔で宍戸を見る後輩。その名も鳳長太郎。
「ちょ、長太郎!!な、なんだその目は!!」
「なんだったらあげようか〜?」
ジローがポケットから一枚の写真を出した。
「…ちょ、何で私が写ってる写真なんか持ってるのよ!!」
「日吉から貰ったー」
「日吉!?」
「うん、なんか、地球外生物かと思って撮ったらはなこちゃんだったんだって」
「…何ソレ、ひどくない?」
「あ、でも、そのときコンタクトはずしてて、良く見えなかったからかもしれないよ?」
「そういう問題なの?」
「で、いるの?」
「い、い…いらねぇっよ!!」
「じゃあ、俺が貰っておくね」
バンッ
勢い良く部室のドアが開いた。
「おう、はなこ!こんなところにいたのか!!探したぜ!!」
「ゲッ!!会長!!」
何様俺様アホ部様。
あ、間違った。
何様俺様跡部様。
「ゲッとは何だ!!それより…俺様のマネージャーになることは考えてくれたか?アーン?」
「これだから俺様は…会長のマネになるのはお断りします!!私は会長の物じゃないわ!!あと、その"アーン?"っていうのもやめてくれない?見下されてるような感じがして腹立たしいの!!」
「この俺様にむかって意見するとは……」
「何よ…」
「さすが俺様が見込んだ女だ」
「あっそ、だから?」
「てか、はなこ!」
岳人が話を割る。
「ん?」
「跡部じゃなくて、男子テニス部としてのマネになることは!?」
「じゃあ、聞くけど…岳人は私になってほしい?」
「なってほしいに決まってるだろ!!だから誘ってるじゃん!!」
「何で?何で私になってほしいの?」
「それは…」
岳人が口ごもると、他のギャラリーたちが一斉に口を開いた。
「好きやからや!!」「はなこちゃんが好きだから〜」「自分もはなこさんが好きだからです!!」「俺は…好きっていうか…///」「つべこべ言わず、俺の女になれ!!」
告ってんじゃねーよ。
特に跡部。
「岳人に聞いてる――「はなこが好きだから!!教室だけじゃなくて…いつでもはなこを見てたいし、一緒にいたいから!!」
「え…」
「…し、仕事とかきつかったら、俺も手伝うし…!!それに、どうしてもって言うなら…いやだけど、やめてもいいし…あ、あと…」
「うん…嬉しい」
「え?」
「岳人、私も岳人が好き…」
「…え」
「「「えっ」」」
「ってことで、会長ぉー私、男子テニス部のマネになるんで。あ、会長のじゃなくて、男テニのだからねー…ネ、岳人」
「…あっ、お、おう///」
end.
(゚∀゚)ノ
ゆり様リク。
はなりん、さんくす★