逆ハー夢
□DEAD
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｢寒い｣
ボソっとつぶやけば、
｢そっすね｣
リョーマくんも頷いた。
｢リョーマくん、手！｣
｢手？｣
ぎゅう。
｢！｣
｢わー、あったかーい｣
寒いとか言いつつしっかり暖かいじゃん。
繋いでる手をにぎにぎと必要以上に握る。
｢はなこ先輩の手は冷たいっすね｣
｢冷え性なんだ｣
｢俺今けっこう暖かいっすよ、抱き着いてみます？｣
｢!!!!!!｣
りょりょりょーまくんんんんん!?
君は一体何を言い出すんだね！
青学の小悪魔エンジェルちゃんに抱き着くなんてできるかああああああ！
｢遠慮しておくy｢ぎゅ｣ぎゃああああああああああ！｣
抱きしめてきたあああああああ！
うわああ緊張するううう！ちくしょう本当に暖かいから離れたくない！
｢暖かいすか？｣
｢う、うん！｣
｢え？まだ寒い？｣
言ってねえええ！
しかもさっきよりも力強くなってるし！あんまり抱きしめられると…死んじゃう！
｢…はなこ先輩、｣
｢……｣
｢…？はなこ先輩？えっちょ、寝てんすか？はなこ先輩？はなこ先輩！｣
｢う…｣
ハッ！
ここは部室!?
あ、そうか、リョーマくんに抱きしめられて失神したんだっけ…。
メンタル弱いな、自分。
｢やぁ気がついたかい？｣
｢あ、不二くん…｣
｢越前が、はなこ先輩が死んだ、って言って君を背負ってきたから何事かと思って心配したよ｣
｢はぁ…すいません｣
｢風邪とかじゃなさそうだし、ひとまず安心だね｣
不二くんは優しいなぁ。
その微笑みに癒されるよ。
｢ありがとう不二くん。もしかしてつきっきり？だったらごめんね？｣
｢ふふ、いいよ、別に。お礼はキスでいいから｣
｢そっかじゃあ…ってええええ!?｣
い、いいい今キスって言った!?
｢きっ、き、キス以外はないんですかね？｣
｢ない｣
うわあああん！そんなキッパリと言わなくても！他にもあるじゃん！なんか他にも！
｢でもそんなことできn｢ん？｣
ぎょわああああああ！
迫ってきたああああああああああああ！
顔近い近い近い！うわ、近いよお！
｢あの、ちょっと…近く、ないですか？｣
｢キスするんだから近くなきゃ、ね？｣
｢まだそんなっ、キスするって決まったわけじゃな…っ｣
ちう。
｢これで許してあげる、じゃ僕は練習に戻るから｣
…額にキスされちゃった。
唇かと思ってた私恥ずかしい…。
しばらく不二くんのキスによる熱を冷ましていると菊丸くんと桃城くんが来た。
｢おちびから死んだって聞いたけど、生きてるじゃーん！｣
｢あ、すいません｣
リョーマくん…さすがに死んじゃうとは思ったけど、本当に殺さないで。
｢まったく越前の野郎も大袈裟だぜぇ｣
｢ははは…ところで二人はどうかしたの？｣
｢どうしたってそりゃあ…｣
｢はなこちゃんの様子を見に来たんだよーん｣
｢え！あ、もう元気だから部活に戻っていいよ！｣
｢心配して来たのに水くさいなぁ…ま、はなこの顔見れたからいいか｣
｢そうだねぇ、笑ってくれたし充電完了っ！じゃ、頑張ってくるからねー｣
二人して私の頭を撫でてから部室を出ていった。
｢…なんだか、今日はスキンシップが激しいなぁ…｣
そんなことを思いながら起き上がると、手塚くんのところへ向かった。
｢手塚くん、はいこれ｣
昨日頼まれてた試合の書類を渡した。
｢本当は部活始まったときに渡したかったんだけど…いろいろあって遅くなってごめん！｣
｢ああ…死んでいたらしいな｣
え、ちょ！手塚くんまで知ってたの？
｢出欠のとき越前がそう言ってたから｣
うわあ…。そんな大袈裟なことでもないんだけどなぁ…。
なんだか申し訳ない。
｢大丈夫か？｣
｢えっ!?あ、はい！もう元気になりましたよ！｣
｢そうか…試合も近いしいろいろとお前には迷惑かけてばっかりだな…｣
｢いえ、マネージャーの仕事ですから！｣
｢疲れたら休んでいいんだぞ？｣
手塚くんの顔が変わった。困っているような心配してるような表情。
｢そんな、休むだなんて…みんな頑張ってるのに…｣
一人だけずるいじゃん。私もみんなと一緒に頑張りたい。
｢しかし…お前がいなきゃ俺は…｣
えっ…!?
手塚くん？なに、その意味ありげな言葉は…
ま、まさか…
手塚くんの手が私の肩に添えられ、じっと見つめられて―――
｢あいつらの面倒でどうにかなりそうだ｣
｢ですよねー｣
くそ！
私のトキメキを返せ！
｢そういうことだ。すこしは休んでくれてもかまわない｣
｢ええ、ええ、休みますともおおおお！｣
一体今日は何だったのよ！
end.
( ﾟ∀ﾟ)ﾉ
遅くなりましたあああああああ！
何度もやり直しをした結果、ぐだぐだに…！
ごめんなさいいいい！