逆ハー夢
□みんなで勉強
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「わかんないなぁー…意味不ー…」
ただ今、えーしろーの家で、私とえーしろーと凜と甲斐くんで勉強中。
私は早くも数学の問題にお手上げ。
「テストなんか無くなればいいんだ」
「そんなこと言ってる暇があるなら、英単語でも読みなさいよ」
「えー」
「そーだそーだ、そんなこと言うなら、俺に告白してみろよ」
「なんで平古場に、嫌だよ」
てかなんで告白?
関係ないじゃん。
「そもそも、怠けすぎですよ。だからいつも点数が低いんですよ。…まったく、はなこと一緒の高校に行こうと思っているのに…」
「あそこ倍率高すぎ、嫌だよ」
2人の意見をビシビシと否定していくと、拗ねた平古場が話を甲斐くんに振った。
「甲斐もなんか言ってやれー」
「えっ…な、なにを?」
ノートから顔をパッと上げた甲斐くんは困惑の表情だった。
手を止めじっと平古場の顔を見ていた。
一体甲斐くんは何を言ってくるんだろうって、ドキドキしてたり。
「はなこがやる気ないから喝入れてやれって言ってんの」
けだるそうに後ろに手をついて言う平古場。
甲斐くんと私は一瞬目があった。
その瞬間少し胸が高まった。
「はなこ、勉強しーよー?」
甲斐くんが口を開くと、意外にもあっさりな言葉で一瞬ためらったが、少し俯き気味に頷いた。
「…甲斐くんがそう言うなら、する」
「な、なんで甲斐が言ったら素直になったんだよー。俺達の言うことなんか聞かないのに」
口を尖らせ反論してくる平古場。
「もしかして、はなこは甲斐が好きなのですか?」
「っ/////」
「わ、赤くなったぞ。図星か?」
「え、ほんとに…わんのこと…?////」
「う、ん…///」
「わーっ、嘘だ、嘘だー!なんで甲斐なんだよー!俺の方がカッコイイじゃんかよぅ」
平古場が自分の頭をぐしゃぐしゃに掻き嘆いた。
「そうですよ、私の方がはなこのこと好きですよ」
「わっ、私は甲斐くんが好きなの!」
「わ、わんは…」
「わー!断れ、断れゆーじろー!」
「わんも、はなこがしちゅん!」
え…
確かに今…
「ぅ…あ、わー!俺の青春が終わったー、もう終わったよーっ!!」
「いや、まだ諦めは早いですよ」
「え?」
「奪い取れば良いんですよ」
「ぉお、そうか!略奪か!」
「はなこは渡さないぞ!」
甲斐くんが私の体を寄せ自分の方へと寄せた。
やばい…胸がはちきれそう…。
甲斐くんの鼓動も高鳴っている。
「ずるいやっさー!!甲斐ばっかり!!」
「あの、か、甲斐くん…」
平古場を無視して体を少し起こし甲斐くんを見つめる。
「ほ、本当に私のこと…?」
好きなの?
少し黙って、
「うん、大好き」
たった一言。
その一言で胸の鼓動が再び高鳴った。
「うん、私も」
自分もそう言ってみせると、なんだか可笑しくなって笑ってしまった。
「えーしろー、あいつら何なんだよ。2人の世界に入っちゃってよ」
「あれがバカップルですよ。甲斐くんには後でゴーヤーですね」
end.
( ゚∀゚)ノ
あれ、平古場ってこんな感じだっけ?
●●