トラブルメーカー

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【ただ眠ってただけなんだけど】





目が覚めると、そこは氷帝学園でした。

















たまこ「ってンなわけあるかぃ!!」






はっ!!
何を一人でつっこんでいるんだ。
こんなことしてる場合じゃない!!
とにかく、人気のない廊下とかに行かなくては、誰かに見つかってしまう。













屋上の階段付近に避難した私は、とりあえず、今の状況について考えた。


な、なぜ私はここにいるんだ…?
そ、そもそも!!
なぜに2次元!?


え、これトリップ!?夢にまで見たトリップなわけ!?
それともこれは夢!?
そうよね、だって私、寝てたんだもの!!
よくある、穴に落ちると、とかじゃないもんね!!
うん、そう、夢だ。
それにどうせなら、立海が良い。
そしてにおたんに…








「何一人でブツブツ喋ってんだ?アーン?」






たまこ「Σ!?…ぬをっ!!あ、跡部たま!!」

いきなり話し掛けられ、振り向くと、いかにもゴージャスなオーラをまとった跡部景吾がいた。

跡部「跡部たま?…それより、お前、どこから入った。どこの奴だそしてなんで俺を知っている?」


……ほ、本物の跡部たまだ…。
やべ、まじで目が青いんだけど。
ちょ、写メってメアリー(親友)に見せてーわ。



たまこ「ってこれ夢だし!!」


跡部「?お前、何言ってんだ?夢って…お前、寝ぼけてんのか?」

たまこ「は?いやいやいや。寝ぼけてませんって。むしろまだ夢の中っすよ」

跡部「完全に寝ぼけてるな。いい加減、目を覚ませ。もう昼だぞ」


ぐに


跡部たまにほっぺをつままれた。


たまこ「…いっひゃい!!痛い痛い痛い痛い!!…え?痛い?」

跡部「どうだ、目は覚めたか?ほら、さっさと何者か言え」



え?
待って…?
夢じゃないってことは、つまり…現実!?
え、2次元の中の現実!?
意味わからん。


…つまり、私はまじでトリップしてしまったのか。
しかも氷帝。
2番目に好きな学校。
うわ、まじかい。



跡部「おい、早く言え」

たまこ「Σあ、ごめん。えと、あの、ピクリン学園高等部2年、田中たまこです」

跡部「ピクリン学園?聞いたことねぇなぁ…」

でしょうね。

たまこ「あ、学生手帳もありますよ」

制服のポケットから学生手帳を出し、跡部に差し出す。

たまこ「顔写真はあんまり見つめちゃ嫌よ、キャハ☆」

跡部「……」

しかめっつらで手帳を見る跡部たま。

シカトかい。





跡部「怪しいな」

たまこ「…ですよね。でもホントなんですよ」

跡部「ちょっと来い」

跡部に腕を捕まれ、歩き出した。




















たまこ「それが、かくかくしかじかなんですわ」

ただいま、生徒会長室にて、跡部たまに説明中。


跡部「トリップだと?信じられねぇな。」



たまこ「…ふぅ。じゃぁ、もういいよ。短い間でしたがご迷惑かけました、跡部たま。私は立海にでも行くわ……におたんに会いに…」


そう言ってドアノブに手をかけた途端、


跡部「…いや、ここにいてもいい」




たまこ「跡部たま!!貴方ならそう言ってくれると信じてたわ!!だけど急にどうして?」


跡部「フン…特に怪しいもんじゃねぇし、どうせ泊まるところも、行くところもねぇんだろ?」


たまこ「いやだから立海に……あ、でも泊まるところはあるよ」

跡部「どこだよ」

たまこ「え、野宿」

跡部「ばっ…!!ふざけんな!!」


うわ、跡部たまが怒った。
いやん、怒った顔も素敵だわ。


たまこ「わかったわかった。仕方ないから跡部たまの家に住んでやるよ」

跡部「なんで上から目線なんだよ」

たまこ「ふ、まぁいいじゃないk━━ガンッ「あ、跡部ー…っと、ん?」


誰か入ってきて、ドアがちょうど私の頭にあたり、私はKO。


ちょ、自分弱っ。
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