隣の人
□第一話 猫
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「ったく最近のガキは……」
悪態をつきながら再び炬燵に潜り込む。
が、初めに思った通りお隣さんが来てしまう場合のことを考えて先に挨拶を済ますことにする。
挨拶用に買っていたお菓子たちを手に取って頭の中で会話をシュミレーションする。
(…………よし)
シュミレーションを終えた私は意を決して立ち上がった。
その時だった。
『ピンポーン』
「…………」
刹那の思考、後、お菓子の入った袋を放り、ドアまで一気に走る。
着いた瞬間、迷いなく覗き穴から外を窺う。
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