ノベル
□ワルツ。
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ラビ×ミラ
『ワルツ』
とある伯爵邸のパーティーホール。
パーティーの夜に必ず現れる。
美しい貴婦人。
何と、その貴婦人は、絵から抜け出し…パートナーを探しパーティー会場を徘徊するとゆう。
教団は、イノセンスが関係していると踏み。
ラビとミランダを派遣した。
漆黒というより少し赤の入った大きな瞳。
それを縁取る睫は、長く悩ましげで瞳を引き立てる。
弱くこちらを見つめる目線は誘っているようだ。
触れたら冷やりと冷たさを称えそうな程白く美しい肌。
色を失っていた唇には、熟れた果実のような食欲をそそる紅に彩られていた。
顔の殆どを隠していた黒髪は、上でまとめ上げられ…色香漂ううなじと胸元が露わになっていた。
身につけているドレスに至っては普段彼女が着ないようなデザインのもので…
真紅のシルク地で黒のレースの美しいデザインだ。
体にピタリと張り付く作りでスリットが深く入り込んでおり…歩く度…
彼女の柔らかでしなやかな太ももが露わになる。
麗しく美しいが…その裏からは、淫らにしてみたいと欲望を抱く妖しい美しさだった。
『ミ…ランダ?』
思わず…ラビは、ごくりと生唾を飲み…目の前の女性が自分の知っている女性なのか確認した。
『…ラビくん…。』
目の前のレディは、既に涙目で酷く何かに怯えている。
(あっミランダさ。)
『ラビくん…私こんなドレス着たことなくて…どうしよう…変よね。何か皆の目線が刺さってるわっ…』
ミランダは、更に身を縮めた。
そのオロオロぶりに確実にミランダであると自信がもてた。
『びっくりしたさー。あまりに綺麗だっから…噂の貴婦人かと思ったさー。』
『ひーっ。ラビくん…何言ってるのっ!!』
オロオロとうろたえた勢いでミランダは、近くにあった。
高そうな調度品に肘を当ててしまった。
『あっ!!』
『きゃぁっ!!』
調度品の壺は大きく揺れたが何とか、倒れる事なく定位置に安定した。
『危なかったさー。』
ラビは、ミランダを左手で抱き込み、壺を右手で押さえていた。
『……ラ…ビくん…あの…』
『ん?』
ラビの腕の中に収まったミランダは、かーっと顔を赤らめる。
あまりに近いラビとの距離にミランダは、横を向く。
すると…白い首筋が思いっきりラビの目の前にどうぞと言わんばかりに出される。
(吸い付きたいさ…)
覗き込めば意外に細身ながらも豊満なバストがネックレスを挟み込んでいる。
(エロ…)
ミランダの色香にぐっと理性を保ちながらゆっくりミランダを離した。
『エスコートさせてさ。ミランダ。』
ミランダの手を取り、手袋越しにキスをした。
まるで紳士のように…。