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□angel is better than wine
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さあ、どうしてくれようか?






妖しげな笑みを浮かべつつ、アヤナミは地下室に続く長い廊下を歩く。
コツン…コツン…と足音が響き、反響する。

その音を聞いていたのは音の作り主だけではなかった。地下室の牢屋に一人、苦しそうな息を吐く少年。



「テイト=クライン。」

その低い声で名を呼ばれれば誰でも背筋を震わせるに違いない。少年…テイト=クラインも同じだ。

「クク…どうしたのだ?テイト=クライン。先程が何の躊躇いもなくこの私に刃向かってきたものを…」

アヤナミはテイトを身下げる。
そんなアヤナミに怯えながらも、テイトは目に大量の涙を浮かべながらその翡翠の瞳でアヤナミを睨みつける。

暫くの間睨みあう二人。
それを破ったのは意外にもアヤナミだった。

「先程のように私に刃向かえば良いではないか。まあ、今のお前には無理だと思うがな。」

「ッ…」

今のテイトは両手両足に枷をつけられ、その枷には鎖が続いており、刃向かうなど到底できないのだ。


「楽になりたいか?」

「……」

確かに楽になりたい――
だが、それは憎い相手に屈するに等しい。

「素直に私に赦しを請えば良いものを…」

アヤナミは口角を歪める。

「誰がお前なんかに赦しを請うか……ッ…」

悔しすぎて唇を噛んでいる力が強まり、唇からは鮮血が流れる。

身体は反抗して出来た傷跡がいくつもあった。
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