企画

□君の刺まで愛してる
1ページ/6ページ



テイトin軍部




今日も帝国軍のブラックホークことアヤナミ参謀直属部隊は大忙しだった。にも関わらず、一人は人を斬りたいなどとほざいている。

「コナツ〜人斬りたいよ〜」
「少佐っ仕事して下さい!ったく馬鹿グラサンが…何ほざいてんだよ…」

コナツはぶつぶつと語尾を濁しながら毒づいている。黒いオーラが出ているのは気のせいではないだろう。

「…………コナツ、それオレのこと〜?」
「えっ何のことですか少佐。さっさと仕事して下さいよ。」

テイトはその様子を微笑みながら見ていた。だが、同時に仲のよい二人への不満がふつふつと沸き上がっていた。
最近では全く恋人とも話さない。否、話せない。

また前のように優しく声をかけてほしい。…なんて恥ずかしくて言えないが。

アヤナミ参謀のスケジュールは早朝から深夜までびっしりだ。アヤナミの気遣いにより、普通の勤務時間よりやや早めに切り上げて頂いてるが、やはり遅いものは遅いのだ。
だが、やっと今夜か明日の内にデスクワークは一段落するだろう。どうせ上層部からの嫌がらせばかりだ。

「はい、テイト君。熱いうちにお飲みなさい。」
「カツラギ大佐…ありがとうございます。頂きます。」

カツラギから渡されたのは暖かい紅茶だった。側に砂糖とミルク、レモンが置いてあった。

「仕事ももう一段落するでしょう。頑張りましょうね。」
「はい!」
「カツラギさん〜オレにもなんか頂戴」
「ヒュウガ少佐!仕事もしないで休めるとでも思ってるんですか!カツラギさん!何も与えないで下さい!」
「コナツー、動物じゃないんだよ?」

テイトはゆっくりと紅茶に口をつける。何も入れていない紅茶は熱く、やや苦かった。なみなみと揺れる紅茶のカップを机に置き、仕事を再開した。









*
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ