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□2話
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「……結局、舞踏会の前後1週間なんでしょう?私がオウカの護衛をするのは。」

「?うむ。」

「あと2週間でお別れだね」

「来たばかりでそれを言うのか…?
 …大丈夫だ。私たちは離れたとしても友達だ。」

「…オウカ……」

にっこりと微笑むオウカに微笑み返す。

「うん。有難う!………それよりもさ、舞踏会で着るドレスって何にするの?」

「……特に決めてはいないが…まあ、何時も通り……華美なものだろう。」

「そっか。」

「テイトはどうするのだ?」

「えっ!?何時も通りのこれでしょ?」

テイトはそう言って自らが来ている軍服を指さす。

「そうなのか?今までの舞踏会だと参謀部は極秘の護衛であったから皆軍服ではなかったぞ?」

「そうなの!?初耳……」

「今回も極秘の護衛であるからな……」

「…そういえばそうだったね。」

舞踏会当日は沢山の軍隊が城の前で護衛するのだが、直接城内に入ることは赦されない。

しかし、気付かれないようにすれば参謀部は極秘で入ることができるのだ。

「…まあ、どうでもいいけどね。」

「そうか。テイト、そろそろ私は寝るが…」

「寝るの!?……随分早いんだね。」

「そうでもないぞ?」

ほら、と指さされた大きな時計を見ると12時を回っていた。

「嘘…」

「会議が長引いたのだろう。」

「え…いや、ここに来た時間って何時だったけ。」

「午後の7時は…回っていただろうな。」

「うん・・・おやすみ。」

「テイトは寝ないのか?」

「私は・・・」

テイトは時計を見る。

「あと少し、だよ。」


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