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□番外編
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テイトの家とフラウの家が隣だったこともあり、よく一緒に遊んだ。
大人なのに、何処か子供のような彼をテイトは気に入っていた。
気の合う兄貴、みたいな立場だったのが、いつしかテイトの中では想い人へと変わっていったのだ。
理由はあの日の桜の木での出来事。
それから3年………
「……オレさ…………遊女になろうと思うんだよね……」
「はあ!?」
恐る恐るテイトがフラウに告げると、予想していた通りの言葉が返ってきた。
「…………駄目かな…」
「駄目だ。」
「……なんでそう…思うんだよ?」
「なんでって………当たり前だろ?……お前遊女が何やるか知ってんのか?」
「……ああ。」
「知ってんなら止めろよ。」
「でもさ、家に少しでも負担かけたくないんだ。」
「……たとえそうであったとしても、止めとけ」
「……」
フラウにそう言われても、テイトは遊女になった。
それからはフラウとは会えずに居た。
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