仲間たち
□眠れぬ夜に
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「星がきれいだね〜っ」
漆黒の夜空に敷き詰められた、無数の星屑。
明日は晴れるのかな・・・。
「ねぇ、惑星ベジータもこのくらい、きれいな星空だった?」
「さあな・・ゆっくり空なんぞ、見ることはなかった」
「そう・・見てみたかったな〜、惑星ベジータの夜の空」
「残念だったな、惑星ベジータはとっくに滅んでいる・・二度と見ることは出来ん」
「分かってるよ、でも見てみたかったな、ベジータと二人で・・」
「この星だけで十分だ、これ以上、つき合わさせるのはご免だぜ」
ふふ・・
いくら憎まれ口を叩いても
耳、赤いよ?ベジータ・・。
「ハックシュン!さむ・・・あ」
無言で立ち上がって私の後ろに立つと、少し戸惑ったように伸びてきた腕が私を包んだ。
「か、勘違いするな!貴様が体調を悪くしようが、俺には全くもって関係ないことだ」
「ありがと・・なかなか暖ったかいよ?ベジータの腕の中」
「ほぉ・・なかなか・・・だと?」
「ほら、まだ隙間あるし、これが埋まればもっと」
「これでは不満と言うわけか?欲深い女め」
きっと、私の後ろで顔を真っ赤にしてるに違いないね。
増した温もりと貴方の鼓動が夜空の輝きを手伝った。
優しいね、何て言わないよ。
ありがとうで全て伝わってるはずだから。
ツンツンしてるけど本当は優しくて・・・。
でも不器用にしか気持ちを表せない、そんな貴方を好きになってよかった。
そんな貴方とこうしていたい。
ずっと・・・。
−眠れぬ夜に−
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