ターゲットは君

□尾
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………というわけで、私デートしてます。かなり反強制的なデートだけど(拒否権なかったし…っていうかこれ、デートっていうの?)あっちに連れられ、こっちに連れられ、初日同様疲れました。



因みに今私たちが居る場所は、公園。近所にあるような小さな公園ではなく、とても広い…ジョギングコースになっているほどの広さの公園。



ぶっちゃけ、することないみたいなんだ。さっきから颯とブラブラと散歩をしてるだけ。だったら部屋に居てもよかったんじゃないの?


「名前、飲み物買ってくるからここで待ってろ」


『わかった』


近くにあるベンチへ座る。暖かい日差しに包み込むような柔らかい風が心地好い。


明日から颯はいない。
いつ帰って来るのかはわからないけれど、これからあの広い家に一人は寂しいものがある。


「止めてっ!!」


ん?


「止めてって、放してゆうてんのがわからんのっ!」


ふと後ろを振り向くと、なんともまあ古典的な…ポニーテールの女の子1人に対してナンパをしてる男が3人。
嫌がってるのがわからないのかねー。



そこまで私に正義感があるわけではないけれど。
流石に近くで、しかも後ろでやられるとなると…ねえ?

仕方ない。



『…ちょっとお兄さん方!嫌がってる女の子を無理矢理誘うなんてカッコ悪いんじゃない?』



「ぁあ!!うるせぇなっ…だったらお前が俺らの相手してくれるワケ?」


はっ!

誰が相手するって?

『…んなのする訳無いじゃんっ』


「なっ!」


『ほら、早く行こう』


「ちょ、まっ…」


私は絡まれてたポニーテールの女の子の腕を掴んで走り出した。





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