ターゲットは君

□尾
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名前がいない。

少し離れた自販機で飲み物を買って来てみれば、いるはずの名前がいなかった。

ここで待ってろっつったのに…

どこに行ったんだ?

名前のことだからフラッとどこかに行くはずもねぇし、まさか名前の身になにかあったんじゃ……



今の俺には名前がいないとダメなんだ。

やっと会えたのに、急にいなくなられちゃ俺が困る。


捜そう、どこかに居るはずだ。





………無事でいてくれっ





*****





あー、もう限界かも…

体力的に走れないや。



「や、ハァ…やっと追い詰めたぜ」


「ハァ、ハァ、ちょこまかと逃げやがって」


「いい加減にしろよ」



この人達暇なんだなー
ここまでしつこく追い掛けて来るなんて…
しかもめちゃくちゃ息切れてますが、無理に追い掛けて来なくていいのに……


つーかその台詞はこっちが言いたいくらいだからね。


「覚悟しろよ」



はぁ、もうダメか…
私が諦めて目を閉じたとき


「覚悟すんのはお前らやろ。」



ガシッ



目の前に現れたのは色黒の男性一人。

ワォ

拳を受け止めてるよ。
ガシッてガシッて
凄いね!色黒のお兄さんカッコイイよ!!

…ん?色黒のお兄さん??
いや、まさかね。
私の頭はこんな時だっていうのに冷静らしい。





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