ターゲットは君

□西
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ひょんなことから知り合った苗字。
和葉が俺に助けを求めてきて、危機一髪のところを俺が助けたわけなんやけど…


和葉、お前合気道で反撃出来たんとちゃうの?


あんな雑魚キャラみたいな奴ら倒せへんわけないやろ。


苗字、めっちゃ疲れてんで?


和葉はナンパしてきた奴らが去って行ったのを横目に、苗字に思いっきり抱き着いとった。


和葉に懐かれるなんて苗字も大変やな。





それにしても、話しているとき和葉なみに表情をコロコロ変えとっておもろかったな。



今度はもっとゆっくり会いたいもんやわ。
そや、苗字を大阪に誘ってみるのはどうや。

俺らがまたこっちに来るっちゅーのもありやな。

なんや考えただけやのにおもろなってきたわ。


早速後でメールか電話でもしてみるか。





*****





あー、今日は出かけるんじゃなかった。

名前とははぐれたし、いつの間にか大阪のガキと名前が親しくなってたじゃねーか。

しかもアイツこの俺を挑発しやがって…

名前に友達が増えるのはいいけど、恋愛感情があるにしろないにしろどこぞの虫が寄ってきちゃ意味ねぇよ。



「名前」



『なに?』



俺がいない間もきっと虫が寄ってくるに違いない。



「これ、家の合い鍵な。」

『ありがとう。…えっと、これは?』


「ん?虫よけ。


『虫よけ?』


「あー、たいした意味はないから気にすんな。」


名前に渡したのは合い鍵とシルバーのブレスレット。
今まで鍵は一つだけだったしな。これから合い鍵ないと辛いだろ?

ブレスレットはその名の通り虫よけ。
いつでも身につけられるだろうし、シンプルなやつだからそこまで気にする必要はない。


『颯、ありがとね』


「おう。あ、ソレ外すなよ。」


一応念を押しとかないとな。


あーあ、明日から仕事とか怠いな。





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