ターゲットは君
□本
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『あれだけしつこく頼まれて、忘れるわけないじゃん?』
「ハハハ、そういやそうだったな…」
コノヤロ…
口にだしてそう言えば忘れてたかのように返事してきて………
『そんなこと言われるんだったら、作らなきゃよかった』
「バ、バーロー!誰もんなこと言ってねぇだろっ!!」
ちょっと態度にイラっとしたから軽くからかってみたんだけど、その流れで生バーロー頂いちゃいました。
「あ、そうだ」
忘れるところだったと何かを思い出したかのように鞄を漁りだした新一。一体何を取り出すんだろう…
―――ゴト
新一が鞄から取り出したもの、それは…
『闇の男爵(ナイトバロン)?』
「ああ。本当はこの間来たときに渡そうと思ってたんだけど、話に熱中して忘れちまって」
頬をかきながら"悪い"と一言告げる新一。
どうやらこの小説を私に貸すためにわざわざあの工藤邸から持ってきてくれたらしい。
あれから本屋には行ってないからこの小説を手にするのは二回目。
もの凄く嬉しい…
しかも1巻から最新刊まであるときたもんだ。さすが新一。
『新一、ありがとう!!』
「…おう//」
どうする?どうする?
私的には今すぐ読みたい。今読みたい!読みたくて仕方ない!
読みたい本を手にしてガマン出来る人っていないと思う。
でも今読み始めてしまったら授業そっちのけになっちゃうし…
1ページだけ、1ページだけなら、いいよね?
よし、読もうか!!
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