ターゲットは君

□本
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*****





「…おい、サボり魔」



―――コツ



人の声と共にコツと頭に軽い衝撃が走った。

振り向けば呆れた顔をして、新一が私を見下ろしていた。



『あれ、新一なんでいるの?』



「お前何言ってんだよ。もう昼だぜ。」





…………え?





『…昼って昼休みだよね?チャイム、鳴ってなかったよ?』



「バーロー、チャイムはちゃんと鳴ってたよ。名前が気づかなかっただけだろ」



マ ジ か



あー…やっちゃったよ。
集中してて気づかなかったのか。



「今まで何してたんだよ。蘭と園子も心配してたぞ。」



うわ、どうするよ。
とりあえず連絡したほうがいいよね。

携帯、携帯っと



『………うわ』



新着メールが15件


「すげぇな」


携帯を覗きこんだ新一が一言もらす。

メール画面に切り替えると…
蘭から8件、園子から2件、和葉ちゃんから3件、平次から2件



ハハハ…これは返事返すの大変だ。

とりあえず蘭と園子には謝罪メールを送っておこう。




「で、今まで何してたんだよ。」


私がメールを送信し終わったのを見計らってか新一が声をかけてきた。


何って…


『新一から借りた本読んでた』


「ずっと?」


『ずっと。読み始めたら止まらなくて…』



だって面白過ぎるんだよ闇の男爵(ナイトバロン)!!


「はぁ…ったく、しょうがねえな。ま、気持ちはわからなくもないが……とりあえずほら、弁当。」



『ありがとう』


なんと、鞄ごと持ってきてくれたらしい。
やっぱり新一は優しいんですね。





早起きして作った一般的なお弁当を新一が美味いとベタ褒めし、恥ずかしい気持ちが続く中、長い昼休みが終わった。



教室に戻ると蘭に質問攻めれ、園子はそれを隣で呆れて話を聞いていただけ。
ちょっと聞いてないで助けてよ。





to be continue...

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