ターゲットは君

□変
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『颯、洗面所どこっ』



「そこの扉出て右だけど…」



走って洗面所まで行ってみると私は愕然としてしまった。

颯の言うように顔も体も少し幼くなっていたから…

心なしか胸も小さくなってる。ぐすん。


こんなのってあり?


ワタシ ナキタク ナッテ キタヨ


颯の元へ戻り確かに幼くなっていたと告げると、来るときに何か変化はなかったのかと尋ねられた。



『そういえば、スクリーンを抜けたとき一瞬だったけど結構頭が痛かった。』



「多分それが原因だな。見た感じ容姿は高校生くらいか?」



『多分そうだと思う。』



「何か変化は起きるだろうとは思ったが、まさか体に出るとは…他に異常はないか?」



『……今のところなにもないかな。』



「ならよかった。名前の身になにかあったら、俺生きていけないから」


『なにそれ?』


笑って話返すと、「本当だぜ?」と逆に真面目な顔で返されてしまった。


「んー…と、い う こ と は………また高校にでも戻るか?本当は大学に行かせようかとも思ったんだけど、この姿じゃどう見たって高校生だもんな。」


『マジ?』


「マジ。ま、とりあえず後で服とか買わないといけないしな。その間にでも考えとけよ。」


『了解。』


「よし。じゃあ買い出しは昼過ぎに行くとして…これからどうする?」




『うーん…寝ようかな。なんかまだ眠いし……』


なんでこんなに眠いんだろう。副作用的な感じ?異次元に来ると眠くなるのかな。

「りょーかい。布団用意してやるから寝ないで待ってろよ。」




とりあえず近くのソファに座ってみたけど、なにこれ…すっごいフカフカ。

これで寝るなっていうほうが無理だよね。


あー…ダメ。ほら、瞼…が重‥い






********









再び目を開くと目の前に広がるのは高い天井………

















…………じゃ、なくて美形な颯さん。



ん?颯さん??


え、なんで隣に寝てるの?


ちょ…マジで



落ち着け落ち着くんだ私。
多分さっき私はあのフカフカソファに負けて寝てしまったんだよね、うん。


で、それを見た颯が私をベッドまで運んだ…んだろう。


さて問題は何故颯も一緒に寝ているかということ。


初めて会ったときつってもついさっきだけどさ、颯って変なところでスキンシップ多くない?


多いよね??


初めて会ったときにしても今のこの状態にしても…


とりあえず、起こしてみます?


時間は13時。
これから買い物に行くなら多めに時間を見ておきたいし。



『颯ぇー、颯さーん!お昼ですよー。一緒に買い物に行くんじゃないんですか?…っわ』



少し体を横に揺すってみたところ、颯の腕がニュッと出てきて、あ……私、捕まっちゃいました。



『ちょっとホントになんなのさ!』



抱きしめられたり、一緒に寝たり、抱きしめられたり…



あなた私のなんなんですか!?


「んあ?おー…名前、おはよ」


うわ何この人、普通にときめいたよ。
掠れ声はヤバいんですって、いやホント!



颯は何事もなかったかのように起き上がり、出かける準備を始める。

この疎外感はなんだろう…私の今までの悶え考えた時間は無駄だったのか?



ますます颯って人がわからなくなる。

今度まとめて全部聞いてやるんだからね!!





to be continue...

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