ターゲットは君

□飴
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そう、事の始まりはお昼。皆さまお分かりのように私のお弁当をほとんど彼に食べられてしまったのです。


お陰で私のお腹は空腹で授業中に鳴ってしまったのですよ。


しかも授業中は静かなものだから音は周りに聞こえてしまうわけで、当然後ろにいる新一にも聞こえたらしく、笑われました。


誰のせいだと思ってんだ。

転入初日にして恥ずかしい思いをしたのは新一が私のお弁当を遠慮なしに食べたからなのに…



いくら新一のことが大好きでもこれは許せない。


授業中に後ろを振り向き、睨んでやりましたよ。

よくやった私!


授業が終わると、新一が笑いながら声をかけてきた。


「くく…悪かったな。苗字の昼を俺がほとんど食べちまったから、お腹空いたんだろ?」


ほぅ、君は原因が分かってるのか。流石高校生探偵だね。
けどね…まだ笑うの?
こっちはすごく恥ずかしい思いをしたのに…

酷い、酷すぎる!





私の中で君に対する印象が変わったよ。





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