ターゲットは君
□西
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げ…
着信履歴が凄いことに…
「なんやぎょうさん履歴が残っとるみたいやけど、大丈夫なんか?」
「うわぁ、とりあえずコレ、連絡した方がいいんとちゃう?」
『そう、だよね…』
私の携帯を囲んで3人。
5分置きにかかってくる電話を覗きこんでいた。
あのナンパ事件から2時間近くたっている今、彼からかかってくる電話が恐ろしくて出られない。
電話の相手はもちろん颯。ってかアドレス帳に入ってるのはまだ颯しかいないから、かかってくるのは颯だけなのだけど…
きっと和葉ちゃんに連絡先を交換しようなんて言われなければ気づくのがもっと遅くなっていただろう。
ちなみに和葉ちゃんと平次、二人の連絡先をゲットしちゃいました。
「もうそろそろ電話来るんとちゃう?」
「あるやろなー…あと1分で最後の履歴から5分たつで。」
『うん…』
だって過保護な颯だもん。絶対電話かけてくるよね。
ほら、かかってきた。
「名前ちゃん、電話かかってきたで。」
しょうがない、腹をくくって出るしかないか。
『もしもし…』
【名前か!!どうして急にいなくなったんだっ!?何かあったんじゃないかって凄く心配したんだぞ。全くこんなことになるなら今日一日家にいればよかった。今どこにいるんだ?すぐ迎えに行くからそこから絶対に動くんじゃないぞ!!!】
『………。』
【名前、聞いてるのか?】
『あー…まあ、うん。とりあえず心配かけちゃったみたいでごめんね。』
【で?今どこにいるんだ??】
『噴水の側にいるよ』
【わかった。今からそっちに行くから待ってろよ!】
『……………はぁ』
疲れた…
なんだ、あのマシンガントーク。
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