ターゲットは君
□眠
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『ふぁ〜…っ』
ぽかぽかと暖かい天気。
窓から空を見上げれば綺麗な青。
いつもと変わらない平和な帝丹高校。
だが、今日はとある話題であちらこちら賑わっている。
―『怪盗キッド、現るっ!』―
やっぱり新聞に載ってるんだ。
昨夜、キッドに会ったことはもちろん誰にも言っていない。
毟ろ関わりたくないとか思ってるくらいだし、ね。
それよりも今1番の問題は昨日のあの事件のおかげで、寝不足だっていうこと。
さっきから欠伸しか出ませんが。
「ちょっと名前!大ニュースよっ、大ニュース!!」
そういえば私の近くにもミーハーいたっけ。
『園子、蘭おはよう。どうしたの?』
「おはよう、名前」
「二人とも『おはよう』なんて呑気なこと言ってないで、大ニュースなのよっ」
まぁ言いたいことは大体わかるんだけど…
「土曜日、宝石見に行ったでしょ?あそこの宝石が怪盗キッドに盗まれたんだって!!」
やっぱり。
でもそうか。キッドがの狙っていたのはこの間見た宝石だったのか。だから快斗があそこでフラフラしてたんだね。
私はてっきり青子とデートかと思ってた。
「しかも、その怪盗がかなりのイケメンらしいのよ〜!あぁ、一度でいいからお会いしたい」
「全く、園子ったら。」
ハハハ…想像通り。
「そうだ。新一ならキッドを捕まえられるんじゃない?ねぇ、新一!!」
「あ?…んだよ。」
ふぁ〜あと大きな欠伸をする新一。彼もまた寝不足らしい。
「新一はどう思う?」
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