『あーあ、良く寝ちゃって…』
あれから早10分。横を見ればスースーと気持ち良さそうに寝ている新一。
座っているにしても、壁に寄り掛かって寝るなんて、絶対に肩凝るに違いない。
私、電車とかバスに揺られて寝てしまったことが何度もあるけど、結構首は痛くなるもんなんだよ。
『ふぅ』
意味もなくため息をつき目を閉じる。今日はポカポカと暖かく、吹く風も柔らかく気持ちいい。やっぱり屋上はいいな。首が痛くなるのは遠慮したいが、せっかく授業もサボったことだし、天気もいいので、寝てしまおうか。
あ、その前に和葉と平次にこの間話題になった宝石店に行ったことをメールしとこっかな。
大阪組の二人とはかなり頻繁にメールのやり取りをしている。
まだ一度しか会ったことないのに我ながら凄いと思う。
『よし、送信っと……』
…………
………………
……そういえば、今授業中だったよ!!
向こうももちろん授業中だよね?
メール送っちゃったけど大丈夫かな??
でも、ま。送ってしまったのは仕方ないか。
よーっし。寝よう
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「…で、あるからして、Xの答えが求められる。」
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