シリーズ小説

□疑問 不安 怒り
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どういう事だ


どういう事だ


どういう事だ






何で、なんで、ナンデ・・・。




















意識し始めたのは、もうかなり昔のように思う。


最初は友人として。


でも、次第に友人からかけがえのない存在に。






きっかけなんてのは大したものじゃなかった。

ただ、心から好きだと思った。

愛おしいと、手に入れたいと、自分だけの為に笑ってほしいと。




こんなにも誰かを愛せるんだと、驚いたくらいに。








話をしているだけで幸せだった。

同じ空間にいるだけで、ただそれだけで俺は浮かれていた。



全てが愛おしくて、苦しいくらいに。


そして、ただ幸せだった。









『アーサーさん、見て下さい』

あいつが俺を呼ぶ声がたまらなく好きだ。

『これは桜と言う花です。もう少ししたら満開になりますよ』

桜の花を指さしながら話す菊の顔は、興奮からか少し赤みを帯びていて。

『気に入っていただけて嬉しいです』

綺麗だな、と言うと嬉しそうに笑った。









そんな何気ない動作が、すごく綺麗だと思った。



幸せだった。



何でもない空間が。






















『私は、これからもアーサーさんの事は友達としてしか、思えません。』



菊は、俺の事を友達以上に想ってくれていると、思っていた。

それは言葉の端々からだったり、仕草だったり雰囲気だったり、様々だったけど。

でも、恋愛感情に近いものを抱いてくれていると思っていた。





男が、それもそこそこいい年の


フられたて泣くなんて




それでもまだ諦められなくて


でも菊はいつもどおりに見えて






『俺は、菊がどうしようもなく好きだ』





アルの目は本気だった


気付かなかった


仲がいいのは知っていたが、だって・・・。






























その日、菊を見つけたのは偶然だった



アルの宣言の後、俺は外の空気が吸いたくて外に出ようと廊下を歩いていた



何で、アイツと菊が



なんで、フランシスなんかと




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