不老不死の一族-ロヤイド神話-
□【人工生命の挑戦】
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ライルはある日、ある場所である実験を試みていた。
『同じ遺伝子を持つ異性同士を交配させて生命は発生するのか、もし発生する事ができたとしたら普通の生命との違いがあるのか』という生命倫理を無視した狂気の生態実験であった。
その実験には彼女自身の身体で行われる事となった。
まずは魔術で己の分身を出し、魔術で男としての自分に変える。
その時の姿は、名をライルシエルとする。
そして女としてのライル本体と、ライルシエルを自然な形で交配させる。
本体の卵子と分身の精子で受精卵が形成できたら、暫くの間は本体である母胎の中で細胞分裂させ、成長させる。
本体である母体の腹の膨らみの目立たぬうちに胎児を母胎から摘出して、ライルが開発した成長を早める薬を混ぜた特殊な培養液の入ったガラスケースの中で育てる。
そうやって出来上がった子供に『フィオン』と名付けた。
育て上げたその姿は
幼い頃のライルと瓜二つであった。
ただ違っているのは
尖っている耳と存在する足の指であった。
実験は成功した。
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