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□同級生
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同級生パロ
銀時・新八・その他(高校二年)








このクラスは不思議な奴等ばかりだと、沖田総悟は思っている。
マヨラーで瞳孔の開ききった男。
眼帯と長髪ともじゃもじゃx2の所謂問題児?四人組。
大食いの女子とは思えない女。
そのほかにも多数の奇人変人。
自分もソレに多少含まれている事を、総悟はそれなりに理解している。
そして、総悟の興味をさらっているのは志村新八である。
特徴は地味と眼鏡。
一見特徴のないただの地味眼鏡だ。
ただ、総悟は自称彼の親友を名乗るだけあり、新八を気に入っている。

「なんつーか、癒し?」
「…沖田さんってわけわからないですよね」
「そうですかィ?」

二人は向き合って座っている。
というもの、総悟が新八の前の席に逆向きに座っているだからだ。
総悟が新八を不思議な奴だと思っているのは癒しを感じるから、という理由だけではない。
なぜか総悟の気に食わない瞳孔野郎こと土方十四朗もライバル認識されている神楽も眼帯の問題児こと高杉晋助も銀髪の問題児こと坂田銀時も。
皆が皆、新八に惹かれてしまうのだ。

「天然テンプテーションでも持ってるんですかぃ?」
「何のことですか?」
「こっちの話でさぁ」

数々の強敵がいるが、その中でも一番の強敵。
そして、一番の執着を見せるのが銀髪のもじゃもじゃこと銀時だ。
今だって総悟は彼から殺気の漏れる眼光で睨まれている。
ソレは俺のだ、といわんばかりにあの赤い目が煌いているに違いない。
はぁ、と思わずため息をついた。

「嫉妬深い彼氏がいると大変ですねィ」

ボンと新八の頬が赤く染まる。
かわいいこって、と総悟は思わず微笑んでしまった。

「おい、総一郎君。なーに新ちゃん見て優しく笑ってんだ。ドSの名に傷が付くぞコラ」
「総悟でさぁ、旦那。ドSっていうのはまだ謎が多いんですぜ。本命の子には優しいかもしれないって特徴欄に足しといてくだせェ」

てんめぇ…と銀時が拳を震わせている。
銀さん?と新八は不思議そうに銀時を見上げている。

「おいおい銀時ィ、それくらいで嫉妬とは情けねぇなぁ」

晋助がクックックッと笑いながら新八の頭に手を置いた。
高杉さん?と新八が見上げれば、何を思ったのか顔を近づけてきた。

「オイオイオイオイ!何しようとしてんだクソ杉ー!!」
「何って…味見」
「逝けやコラー!!」
「そうですぜぇい、俺だってまだ味見してねぇってのに」
「お前も黙れっ!!」

ぎゃーぎゃーわーわーと騒ぎ出した。
新八がきょとんと見ていると、神楽が近づいてきた。

「新八ィ、おなか減ったアル」
「飴くらいしかないよ?」

はい、と手のひらに飴を乗せる。
パァと顔を輝かせた神楽が、ありがとーアル!と新八に抱きついた。
ピシィと固まった三人に新八は気づかない。
三人に向けて、神楽がニヤリと笑ったことにも。

「志村、移動教室行くぞ。お前準備頼まれてたろ?手伝ってやる」
「あ!そうだった!ありがとうございます土方さん!」
「新八!私も手伝ってやるネ!」
「ありがとう、神楽ちゃん」

銀さん、沖田さん、高杉さん、先に行きますね。と新八が席を立った。
ニヤリと笑った二人を連れて、新八は教室を出て行った。

「あの胃拡張娘…」
「瞳孔野郎…」
「っていうかおかしくない!?俺彼氏だよね!?」

なんか間違ってないかオイ管理人!と天井に怒鳴る。
(だが私は反省などしない)

「くそー、神楽はまだしも多串君だよチクショー!」
「とりあえず行きますぜ旦那。マヨラー野郎にいい思いはさせませんぜ」
「置いていくぞ銀時」
「ちょっと待て!って高杉!教科書は!?」
「いらねぇよ、行くだけだ」

意味ねぇ!!などなどぎゃーぎゃーした声が廊下へ消えて行った。











このクラスは不思議な奴ばかりだと、桂小太郎は思っている。
そして、仲がよくいいクラスであるとも。

「われわれも行こうか、エリザベス」

傍らに立つ(彼にとっては)愛らしい(クラス1不思議で妙な生き物である)エリザベスに声をかけた。


END


あれ、もっさん出し忘れた。

10.5/30

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