・Main・

□裏側
1ページ/1ページ

新デレラ…の、新デレラじゃない方面






あるところに、一人の王子と妹(つまり姫)と魔法使いがいました。
今日は王子の結婚相手を決める舞踏会でした。
当の王子も、姫もやる気は一切ありませんが。
そもそもこれは二人の両親、つまり王と后が勝手に開催したものです。
王子には決まった相手がいてもいい年なのにも関わらず相手がいません。
心配して今日の舞踏会を開いたのでした。


「銀ちゃん、もう会場に人が集まってきたヨ」
「マジで?よくね?俺がいなくてもよくね?」
「駄目であろう。何のための舞踏会だと思っているのだ」

姫である神楽と、王子である銀時はやる気はない。
魔法使いである桂だけがギリギリ銀時を会場にいかせようと思っている。

「だってさー、どうせ新八こないし」
「何故だ?全ての独身女性が対象であろう?」
「無理ネ。どうせ意地悪な継母と姉ちゃん達に招待状捨てられたに決まってるアル」

あー、つまんねー。
と唇を突き出す兄妹。
桂が不思議そうに首を傾げる。

「そんな相手がいるのなら、王達にそういえばよかったではないか」
「聞く耳ねーよ、あの人等」
「そうネ。それに銀ちゃん告白もしてないアル」
「っていうか向こうは俺の存在知らないかもだし」

はぁー、と二人が揃ってため息を吐いた。

やっぱり出会いは劇的がいいあるヨ。
だよな、せっかく王子って言う面白おかしい立場あるしな。
後世に伝わる位のお話があったほうがいいネ。
だよなぁ…。

ふぅ、とため息をついて紅茶を飲み始めた桂を二人がじーっと見つめた。
それから、あぁそうか!とばかりに手を叩く。

「いるじゃん魔法使いが」
「そうアル。あまりにも馴染んでやがるから忘れてたネ」
「ちょっとお前新八にドレス着せてここ連れて来いよ」
「パーティーに参加させるアル。12時には切れるとかそういう時間制限つけたほうが人間燃えるヨ」
「お前達…」
「ここで王子がダンス誘ってプロポーズ、時間制限でドキドキだ」
「よし、行けヨ、ヅラ」
「ヅラじゃない、桂だ」















(中略)













姫の落としたガラスの靴を持って王子たちは街へ。
あの靴が入ったら王子と結婚が、とざわざわしている。
だがそんな事は一切気にせず銀時は一直線に一つの家に入っていく。
なんせ銀時はあの姫の招待を知っているのだ。
吃驚した顔で箒を持っている新八に駆け寄る。
継母や姉達が驚いているのも気にせず、銀時は新八の手をとって微笑みかける。


「姫、俺と結婚していただけますか?」


煤汚れの君にプロポーズ。


END


なんか、色々ごめんなさい。

10.6/13

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ